ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン(1)

「合理的で無駄のない、結果として大いに怠けられる素敵な考え方。それが科学の本質。

 思い返してみるといい、人間はどうやって今日まで進歩してきた? --人は畑を作った。成果の不安定な狩りに毎日行くのが面倒だったからだ。 --人は井戸を作った。いちいち川の水を汲みに行くのが面倒だったからだ。 --人はお金を作った。物々交換のために毎回重いものを持ち運ぶのが面倒だったからだ。

 結論。人類の進化は、全て『楽をしたい』という衝動から導かれている。 ・・・・・・それなら戦争は? もちろん戦争も同じことだ。ということは、『楽な戦争』こそが『正しい戦争』なんだよ!」

  

 人類の進化は、全て『楽をしたい』という衝動から導かれているという考え方だと宇宙開発とかは労多くして功少なしなので誰もやりたがらないということになるんじゃないかな。人類の進歩は人間の知的好奇心から始まるものだと思う。

 

 「帝室にとっての帝国軍とは、放り捨てた汚物を勝手に焼却してくれる便利なゴミ箱だ。この構造だと為政者は自分のなした政治に責任を持たなくていい。だから腐敗する。何をやっても戦争が解決してくれると思うようになる。内閣は私腹を肥やすことしか頭にない有力貴族たちの魔窟となり、皇帝はその傀儡と化して、君主としての義務を何も果たさないまま老いていく」

 

 

 アニメの放送が始まったので積読の山を崩して一巻読んでみた。

英伝のオマージュ感にあふれた作品でしたね。

主人公が講義で語る戦の内容は銀英伝のラインハルトがやった個別撃破の戦いそのまんまだし、主人公の性格もヤン・ウエンリーっぽい。

七巻では主人公に対するキルヒアイス的な相方を殺して毀誉褒貶の嵐になったらしく、以後の巻は売り上げも評判も低迷しているというのが何か時代を感じて世知辛いというか・・・。

作家も七巻の悪評を気にしてか最新の十巻では主要キャラ殺せずに、また更に不評を買うという泥沼化していく一方の展開も気になります。

ネット社会でどうしたって作家に作品の感想が伝わってしまうのが良い事なのか悪い事なのか考えさせられる案件ですね。