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GROUNDLESS(3)-死神の瞳-

「確かに殺人は、普通の人間なら絶対肯定しない、最低の行為だ。

 兵士はそれを仕事の一つとしてやらなければならないし、狙撃兵はその仕事の大部分を引き受け、こちらに敵意を向けていない相手さえ殺さなくちゃならない事もある。

 君の果たした仕事は、兵員の中で一番過酷な仕事なんだよ。

 君が苦しむのは当然の事だ。普通の兵士でも殺しをすれば苦しむんだから・・・。

 だから兵員は皆、戦う理由を持ってる。そうじゃないと続けられない・・・」

「・・・理由・・・? 皆が皆、私みたいな人を殺す理由を持ってるって言うの?」

「いや、家族のため・・・友人のため・・・飯のため・・・小さな、くだらない事で構わないんだ。

 個人的な理由は、寄せ集めれば大きな理由になる。

 人を殺すに足る社会的大義になる」

  

GROUNDLESS(3)-死神の瞳- (アクションコミックス)

GROUNDLESS(3)-死神の瞳- (アクションコミックス)

 
GROUNDLESS : 3 ―死神の瞳― (アクションコミックス)

GROUNDLESS : 3 ―死神の瞳― (アクションコミックス)

 

 戦場で一番みじめで残酷な死に方は狙撃兵に射殺されることであるーー。

そんな話をハリウッドの戦争映画かなにかで聞いた事があるような気がするけれど、

このマンガを読むとそれが事実かもしれないと思わせるリアリティがある。

主人公の狙撃兵は一晩の戦いで敵の兵士を30人以上射殺する。

村の街灯のわずかな明かりを頼りに無慈悲に狙撃を繰り返す描写には、

思わず敵方に同情してしまいがちになる恐ろしさがある。

街灯のライトを撃って明かりを消して、狙撃手に狙われるのを防ごうとすると射殺される。

数時間地面にふせて、そろそろ大丈夫かと思って立ち上がると射殺される。

逃げようと走り出すと射殺される。

夜が明けて明るくなればもちろん狙撃手に発見されやすくなり射殺される。

たった一人の狙撃手が戦場に与える恐怖。

4巻からはまた小休止的エピソードになってしまうので、

読むのなら1巻から3巻まで一気読みするのがオススメかな。