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P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン

死ぬより辛いことが

この世界には満ち溢れている。

だから

あと何十年続くかわからない人生を

退屈と諦めの中で過ごすとしても

それはそれで そう悪くはない。

  

P.I.P. ―プリズナー・イン・プノンペン― (Bunch comics extra)

P.I.P. ―プリズナー・イン・プノンペン― (Bunch comics extra)

 

「(中略) マウは、カンボジア国民一千万人を皆殺しにして、この豊かな国をまるごと手に入れようとした、今では私はそう確信している」

(中略)

「(中略)このままでは、三年か四年以内には、この国のほとんどが死に絶え、兵士だけが残ることになる。一千万人のカンボジア人が十万人になってしまうのだ。十万人では、もう国家とはいえない。その時点でカンボジアという国は、この地上から消滅する。いや、名前はそのまま残るかもしれないが、クメール民族は小数民族となり、中国人や中国系が大半を占めることになるだろう。

(中略)

それからは、中国人が堰を切ったようにどっと移住してくるだろう。そして、五十年もすれば、カンボジアという名の中国が存在することになるというわけだ」

 

P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン (小学館文庫)

P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン (小学館文庫)

 
P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン

P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン

 

 ポルポトがなぜ自国民を大量虐殺したかの一つの説として毛沢東黒幕説が本書では語られているが、中国がウイグル自治区なんかでやっている民族同化政策を考えるとあながちない話とも言えないところが恐ろしい。

10億人もの中国人を統治していた毛沢東と、1000万人を統治するのがやっとだったポルポトの器の違いといえばそれまでなんだけど。