パーフェクトフレンド

「結婚はしないんですか?」

 千里子先生がガタリと立ち上がった。

 座った。

「今は考えてないの。毎日仕事で充実しているから。まだまだ貴方達は手がかかりますからねー。別に相手が居ないってわけじゃないけど」

 まだ二十代後半なのだからそんなに気にすることないのにと理桜は思うのだが、大人になると子供には解らない不安が色々あるのかもしれない。触れない方が良いこともある。理桜は人生の先輩を慮って言葉を飲み込んだ。

「結婚して仕事もするのは?」

 やややは飲み込まなかった。

 千里子先生がガタリと立ち上がった。

 座った。

「そうだ、理桜さん。新学期の初日からで悪いんだけどちょっと頼まれてくれない?」

「無視した!!理桜ちゃん!先生がややのこと無視した!!」

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「ひいちゃんはさなかちゃんと友達?友達じゃない?」

(中略)

「え、ええぇ・・・・・・それは・・・・・・友達・・・・・・で、でもえぇと・・・・・・ともだち・・・・・・とも・・・・・・・・・・・・とむ・・・・・・」

「とむ?ひいちゃんとむ?とむなの?」

「ち、ちがうよぉ・・・・・・」

「なるほど」さなかは机を漁って手帳を取り出すと、白紙のページを開いてメモを付けた。

   やややさんー友達

   理桜さんー友達じゃない

   柊子さんートム

「やだよぉ!トムはやだよぉ!」

(中略)

「さなかちゃん!目を目を合わせてよぉ!トムはいやだよぉ!」

(中略)

「ではトムさんは」

「もう名前がトムになってるよぉ!友達か友達じゃないか関係なくトムになってる!トムは、トムはやだよぉ!」

 

パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)
 

 「私も理桜さんのことを眼鏡を取ったら実は美少女・コズミッククラス委員リリカルリザクラと呼んでもいいですか?」

「いつだ!!いつ私が眼鏡をかけたっ!!言ってみろ!!」

「ふふっ・・・・・・内緒!」

「あんたきもいわよ!?」

 

[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)
 

 「さなか・・・・・・人を無暗に蹴ってはいけない・・・・・・」

「蹴ってもいい人間がこの世には存在します」

「そんな人はいない。人はみんな幸せになる権利があるんだ」

「薄汚い口で話しかけないで下さい豚野郎」

「言葉が汚いですよ!?」

 

2 (メディアワークス文庫)

2 (メディアワークス文庫)

 

 「でも。こんなに凄い魔法使いの僕でも、あらゆる魔術に精通した大魔法使いの僕でも、魔法で友達を作ることはできない。友達がほしければ、手を合わせて祈るしかない。友達と逢会う’’運命’’を信じるしかない。友達との出逢いは、奇跡だ」

 黒い魔法使いは、優しく微笑んだ。

 

「だから友達は素晴らしいんだ」

 

独創短編シリーズ 野?まど劇場 (電撃文庫)

独創短編シリーズ 野?まど劇場 (電撃文庫)

 

 「すみません理桜さん・・・・・・私、百合はちょっと・・・・・・」

「ば!こ、こっちだってちょっとよ!ていうか全部あんたのせいでしょ!!クラス中に私の百合疑惑が広まってるのは完全にあんたの責任でしょうがっ!!」

「そうですよ」

「黙れ!」