烙印の紋章〈4〉竜よ、復讐の爪牙を振るえ

「ギル皇子」

「何か」

「時に、我が妹ビリーナとはうまくいっているか」

 唐突な問いかけで、ギルを激しくむせさせたのである。

「あ、ああ」振り向かせた顔を若干赤らめてギルは頷いた。「・・・・・・ソロンでのときも、タウーリアとの一戦の際も、姫の勇敢な行動力には助けられもした」

「ほう」ゼノンはさもあらん、という風に微笑んだ。「なるほどビリーナなれば、それを得た男を稀代の英傑にしてもみせよう。が、扱いをまちがえば、あるいは寝首を掻かれかねんぞ」

「じゅうぶんわかっている」

 

烙印の紋章〈4〉竜よ、復讐の爪牙を振るえ (電撃文庫)

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