スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1)

「宗教が紛争の種になるのではない。紛争が、宗教を火に変えるのだ。火を起こそうとする者は、いつでも、宗教とも政治とも関係のないところで利益を得ようとする。どうか我らの同胞に、慈悲ある対応を」

「私は、より大きなものの一部なのだよ。個人を捨て、世界の真実を選んだのさ」

「真実?神の真理ってこと?」

 ノギーー男の分厚い手の平を肩に感じながら。

「ある意味、それは神そのものだ。どんな国家も政治権力も、それが作りだす一時的な虚構に過ぎない。真実は様々な呼ばれ方をする。ときに、経済と呼ばれ、情報と呼ばれる。だがどちらも所詮、真実の一部でしかない。真実とは、世界を動かす力であり、ほとんどの人間は、そんな力があることさえ知らずに、個人としての生活を送っているのだ」

 もし「希望」が盲目でなかったら、世界の悪と災いに惑わされ、支配され、気が狂ってしまうだろう。人は、たとえ全ての悪を知ったとしても、目を閉じることで心の底に最後まで残るものに気づけるのだ。


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