天槍の下のバシレイス〈1〉まれびとの棺(上)

「・・・・・・何の因果だったのか、その戦闘で、です。仲間は全員死にました。そして西へは行かないと言った私だけが一人、ここにいる。--だから私は、佐里や文彦を守るために戦えれば、それでいいんです」

「その行動に、何か意味があると思っているのですか?」

白井が厳しく言う。その質問は随分と容赦のないものだと感じたが、敦樹は頷いた。

「無意味なのは分かっています。佐里たちは死んだ仲間の代わりじゃない」

「いいえ、わかっていません。そもそも自分が無意味だとかバカだとか宣言してはばからない人間は、過去を活かそうとしない。そして、そうやって知性と思考を伴わない戦いを始めようとする人間が結局、国を滅ぼし仲間を殺す」